まず知りたいこと

犬の受け入れ条件は、航空会社によって大きく違います。JAL・ANAの通常国内線は貨物室預け、スターフライヤーには客室同伴サービスがあります。海外航空会社には犬とバッグの合計7〜9kg以内で客室同伴できる例も。一方、Peach・ジェットスターは一般のペットを受け付けません。

「客室同伴」と「貨物室預け」は何が違う?

客室同伴は飼い主と同じ客室で移動する方法です。ただし、犬を膝で抱けるという意味ではありません。多くは閉じたキャリーバッグに入れ、前の座席の下など、指定の場所で過ごします。

貨物室預けは犬を飼い主と別の区画へ預ける方法。専用の箱型ケージを使い、飛行中に飼い主が様子を見たり世話をしたりすることはできません。ペットを載せる区画は空調管理されますが、地上での積み下ろしを含め、暑さ・寒さや騒音の影響があります。

以下は家庭で飼う犬の条件です。盲導犬・介助犬などの補助犬は別の制度・条件で扱われます。

国内線:JAL・ANA・スターフライヤーを比較

航空会社犬の居場所料金と大事な条件
JAL通常国内線は貨物室路線・支払方法別。例:東京―大阪は1区間、事前払い5,500円/当日空港7,700円。ブルドッグ・フレンチブルドッグは預かり不可
ANA通常国内線は貨物室1個1路線6,600円、一部4,400円。指定の短頭犬種は毎年5月1日〜10月31日預かり中止
スターフライヤー
FLY WITH PET!
客室同伴1匹1区間50,000円+人の航空券。国内線全便が対象。規定ケージに入る小型犬・猫で、1便2匹まで。搭乗2日前までに予約

JALの上記料金例は2026年3月29日〜10月24日搭乗分です。別の日程・路線は公式表で確認してください。国内線の条件を、そのまま国際線へ当てはめることもできません。

スターフライヤーは高さ75×横幅43×長さ55cm以内の規定ケージが条件で、機内で犬を外へ出せません。緊急脱出時にはペットを機内に残す条件もあるため、料金だけでなく同意事項まで確認しましょう。

LCCでも犬を連れていける?3社の違い

LCCは、運賃やサービスを絞った格安航空会社のこと。追加料金を払えば、どの会社でも犬を載せられるわけではありません。

航空会社一般のペットの扱い予約前の注意
Peach客室同伴・預かりとも不可人の航空券だけを先に買わない。補助犬は別扱い
ジェットスター一般のペットの預かり・通常の客室同伴は不可通常の追加手荷物として申し込むことはできない。補助犬は別条件
ティーウェイ航空
t’pet
一部国際線で客室同伴可。犬+容器で9kg以内日本路線の公式料金表示は10,000円。対象路線・容器条件・空き枠を確認し、国際線は出発2日前までに申請。貨物室預けは不可

ティーウェイもすべての路線で利用できるわけではなく、乗り継ぎを含む複数区間や、他社との共同運航便は対象外です。人の航空券の安さだけでなく、犬の利用料金と利用できる便をセットで見ましょう。

海外航空会社:大韓航空・ルフトハンザの客室同伴条件

航空会社犬+バッグの上限バッグ・手続きの主な条件
大韓航空合計7kg以内幅32×奥行45×高さ19cm以内。柔らかいバッグは高さ25cmまで可だが、押したとき19cm以内で座席下に収まるもの。国際線は出発48時間前までに運送可否を確認し、事前承認が必要
ルフトハンザ合計8kg以内柔らかいバッグで55×40×23cm以内。犬が自然な姿勢で立ち、横になり、向きを変えられること。事前の輸送登録・確認が必要

大韓航空には条件付きの貨物室預かりもありますが、犬種や機材による制限があります。ルフトハンザも、体重超過なら自動的に預かってもらえるわけではありません。路線・運航機材・座席クラス・国の規則で扱いが変わります。

海外便のペット料金は路線や輸送方法で異なるため、希望する往復便で見積もりを確認してください。乗り継ぎがあれば、その区間も含めて犬を運べるか確認します。

「7kgまで」は犬だけの体重ではありません。例えば犬6.5kg+バッグ1kg=7.5kgなら、大韓航空の客室同伴上限を超えます。逆に重量内でも、小さすぎて犬が自然に動けないバッグでは条件を満たしません。

短頭犬種・持病がある犬は、航空券より先に確認

短頭犬種とは、パグやフレンチブルドッグなど鼻先が短い犬種のことです。暑さや呼吸への影響を考慮し、会社ごとに預かりを制限しています。例えばANAの夏季制限にはパグ・シーズー・ペキニーズなども含まれます。別の会社で乗れた経験だけで判断せず、犬種名と搭乗日を伝えて確認してください。

高齢、心臓・呼吸器の持病、強い不安がある犬は、輸送に適しているか獣医師に相談します。「規則上は乗れる」ことと「その犬が無理なく移動できる」ことは別です。眠らせれば安心と考えず、鎮静薬は自己判断で使わないでください。

海外旅行は「飛行機に乗れる」だけでは足りない

国境を越えるときは動物検疫、つまり感染症を持ち込まないための検査・書類確認が必要です。航空会社の許可と、渡航先へ入国できること、日本へ帰国できることは、それぞれ別の条件です。

  • 行き:渡航先が求めるマイクロチップ、予防接種、証明書などを確認。乗り継ぎ国の条件も調べる
  • 帰り:日本の動物検疫所へ、原則として日本到着40日前までに届出。短期旅行でも出国前から帰国の準備をする
  • 準備期間:地域・予防接種歴などによっては狂犬病の抗体検査と180日間の待機条件が関係する。日本出発前に必要な処置を済ませる短期旅行の手順もある

「海外へ1週間だけだから、すぐ連れて帰れる」とは限りません。航空券を確定する前に、出発・帰国予定日を動物検疫所へ伝えて相談しましょう。

予約から出発までに確認する5項目

  1. 実際に運航する会社:予約サイトの販売会社名だけでなく、便の運航会社を確認。共同運航便は条件が異なることがある
  2. 犬の条件:犬種・年齢・体重・健康状態と、バッグ込みの重さ・外寸を伝える
  3. 犬の予約枠:人の席が空いていても、ペット枠が空いているとは限らない。申請方法・承認の時期・予約変更時の扱いを聞く
  4. 総額:人の往復航空券+犬の料金+容器代。海外なら検査・証明書などの費用も加える
  5. 当日の準備:受付締切、必要書類、給水器、食事・排泄のタイミングを確認し、家で容器に慣らす

問い合わせ例:「○月○日の○便で、○歳・○犬種・体重○kgの犬を連れたいです。バッグ込み○kg、外寸○×○×○cmです。利用できる輸送方法、空き枠、総額、必要書類を教えてください」

まだ移動手段から迷っている場合は、新幹線・飛行機・車の比較記事で、飼い主と離れる時間や途中休憩のしやすさから整理できます。