まず知りたいこと

フードに混ぜてよい薬なら、食べ切れる一口分へ。全量へ混ぜると残したときに投薬量が分かりません。砕く・割る・カプセルを開ける前にも処方元へ確認します。

最初に確認するのは「食事と一緒でよい薬か」

薬によって、食後に与える、空腹時に与える、特定の食品と合わせないなどの条件があります。包めば何でもよいわけではありません。袋の「1回量・回数・日数」を確認し、分からない点は与える前に処方元へ聞きましょう。

形ごとに方法を変える

薬の形試す方法
錠剤・カプセル許可された食品で包み、飲み込んだか確認。割る・開けるのは事前確認
粉薬少量の食品や指定された方法で。主食全量へ混ぜず、飲めた量を把握する
液体薬頭を上へ反らさず、口の横から少しずつ。飲み込む時間を取り、喉へ勢いよく流さない

吐いた・こぼした・残したとき

飲ませた時刻、吐いた時刻、残った薬の状態を記録し、処方元へ連絡します。半分くらい飲めたように見えても、自己判断で残りを計算して追加しないでください。口を強く押さえるなど、誤嚥や咬傷につながる無理な投薬は避けます。

病院で聞くと次回が楽になること

「食事と一緒でよいですか。砕けますか。吐いた場合は何分以内でも追加せず連絡でよいですか。どうしても飲めないときに別の剤形はありますか」

療法食中や食物アレルギーがある犬では、包む食品も相談します。飲ませ方が難しい場合は実際に病院で見せてもらいましょう。

まずは「薬なし→薬入り→薬なし」の一口で

食事と混ぜてよい薬なら、食べ慣れた少量の食品で包みます。先に薬なしの一口を与え、次に薬入り、その後に薬なしを出すと食べやすい犬もいます。口へ入れただけで終わりにせず、後から錠剤を吐き出していないかも見ます。療法食中や食物アレルギーがある場合は、使える食品を確認してください。

砕いてはいけない薬がある理由

時間をかけて効くように作られた錠剤や、胃で溶けないよう表面を加工した錠剤があります。砕くと、薬が一度に出たり、狙った場所まで届かなかったりすることがあります。苦味が強くなって余計に飲めなくなる場合もあるので、見た目で判断せず確認します。

何度も失敗するときは、飲ませ方だけで頑張らない

強く嫌がる犬へ無理に続けると、誤って気管に入ることや、飼い主が咬まれることもあります。液体・小さい錠剤・別の投与方法に変えられるか相談しましょう。飲み忘れを翌日に2回分まとめる、症状が消えたので途中で止める、といった変更も処方元の指示なく行わないでください。

薬の袋を、投与前の準備表にする

名前、1回量、1日の回数、食前・食後、保存場所を一度に確認します。「1日2錠」と「1回2錠を1日2回」では総量が違うため、読み違いそうな指示は病院で実際の一回分を見せてもらいましょう。複数の薬は、同じタイミングで与えてよいかも確認します。

液体薬では、mLは体積の単位、mgは薬の成分量の単位で、同じ数字でも意味が違います。付属の器具や指定の経口用シリンジを使い、台所のスプーンで代用しません。振ってから量る製品か、開封後の期限があるかもラベルに従います。

食べ物で包むときの失敗を減らす

薬を隠す食品は、最初から大きくしすぎないこと。薬なしでも食べ切れる小さな一口を試してから、許可された薬を包みます。食事全体へ混ぜると主食そのものを嫌いになることもあるため、毎回ごはんを薬の隠し場所にする必要はありません。

包む食品の中に犬に不適切な材料がないかを確認します。ピーナッツバターなどを使う場合も、犬に有害なキシリトールなどが含まれる製品は使えません。乳製品などとの相性を含め、薬と一緒に使える食品かを処方元へ確認してください。病気の食事制限があれば、少量でも自己判断で例外にしません。

液体薬は、飲み込める速さに合わせる

器具の先を口の奥まで押し込まず、横から少量ずつ入れ、飲み込む間を取ります。頭を上へ反らせたり、一気に流し込んだりしません。犬が咳き込む、むせる、呼吸が変わるときは中止し、症状を病院へ伝えて指示を受けます。

どうしても口を触れない犬や咬むおそれのある犬は、家庭での強制投薬にこだわりません。病院で実演を受ける、飲みやすい形へ変更できるか聞くなど、犬と人の両方を守る方法を選びます。飲めなかった日が続く前に連絡し、治療の代替案を相談しましょう。

飲ませ終えたら、薬を片付けて記録する

家族で投薬するなら「朝・誰が・何を・投与済み」まで書き、予定のチェックだけで済ませないようにします。薬入りの食品を机へ置きっぱなしにすると、別の犬や子どもが口にするおそれがあります。残り薬と器具も、届かない所へすぐ戻します。

保存は製品の指示を優先し、何でも冷蔵庫へ入れないでください。湿気や温度で扱いが変わるものもあります。薬を飲ませた後の不調や誤って多く与えた場合は、袋と残量を確認して直ちに病院へ連絡し、自分で吐かせる処置をしないでください。